目次 Contents
レストランでのふるまい
いすは左側から入りバッグは背もたれに置く
レストランや会場では、係の人にしたがって席に向かいます。席に着いたら、いすの左側に立ち、いすが引かれたら、テーブルといすの問に移動します。いすがひざの裏に当たったらゆっくりと着席します。
テーブルと体は、にぎりこぶしひとつ分あけるのが目安。離れすぎると、食べる姿勢が悪くなるので気をつけましょう。いすには背筋を伸ばし、深く腰かけます。
バッグはいすの背もたれと腰の間に置きます。大きめのバッグは、あらかじめクロークに預けるか、いすの右側の足もとに置きます。左側に置いたり、ショルダーバッグをいすの背にかけると、接客係のじゃまになるので避けましょう。小さなバッグの場合は、ひざの上に置き、その上にナプキンを広げます。
ナプキンは二つ折りにし輪を手前にしてひざヘ
ナプキンは二つ折りにし、輪を手前になるようにしてひざにかけます。口をぬぐうときは折り畳んだ内側を使い、汚れた部分が見えないようにします。
中座するときは、軽く畳んでいすの上に置きます。帰るときはさっと畳んで、テーブルの右側に。きちんと畏むと「料理がまずかった」といラ意味になるので気をつけましょう。
[ナプキンの扱いかた]
西洋料理のマナー
スプーンやフォークは外側から順に使う
西洋料理のフルコースでは、料理皿の右にナイフ、左にフォークが、あらかじめセットされています。料理が運ばれたら、外側から順に対で使います。カトラリーとは、ナイフ、フォーク、スプーンの総称をいいます。
パンはちぎっていただく
パンはかたまりのまま、かぶりつくのではなく、皿の上でひとロサイズにちぎります。ナイフで切るのはマナー違反。バターは必要な分だけ自分の皿に移して使いましょう。デザートまでには食べ終えるようにします。
[カトラリーの扱いかた] 食事の途中では皿の上に「八」の字に置きます。フォークは下向きに、ナイフは刃を内側に向けて置きます。食べ終わったらフォークは上向きに、ナイフの刃は内側に向けて、右のほうにそろえて置きましょう。 |
[ワイングラスの扱いかた] 飲むときは、手の温度が伝わらないように、脚の部分をもち、ついでもらうときは、もち上げずテーブルに厦いたままに。グラスの縁が口紅や油で汚れてしまったら、軽く指でぬぐいます。 |
ここがポイント
西洋料理のフルコースでは、セッティングされたカトラリーを、外側から順に使う。
メモ フルコースのセッティング
- シャンパングラス
- 白ワイングラス
- 赤ワイングラス
- ゴブレット(水用)
- スープスプーン
- オードブルナイフ
- 魚料理用ナイフ
- 肉料理用ナイフ
- ナプキン
- 位置皿(アンダープレート)
- オードブルフォーク
- 魚料理用フォーク
- 肉料理用フォーク
- フルーツナイフ
- フルーツフォーク
- デザートスプーン
- バターナイフ
- バターポット
- パン皿
日本料理のマナー
懐紙を使いこなせばスマートな印象に
座布団に座る場合は、必ず正座をします。どうしても姿勢を崩したいときは、女性の場合、上半身を崩さず、足だけをななめにそろえて流します。ただし、正座を崩すのは乾杯が終わってからにしましょう。
おしぼりを使うときは、ひざの上でさりげなく。使い終えたら軽く丸めて置きます。
懐紙は茶席で使うものですが、口本料理の席でも用意しておくと役立ちます。口もとやはし先の汚れをぬぐうのはもちろん、こぼれやすいものをいただくときに受け皿代わりにしたり、皿に残った魚の骨を隠したりするのに使えます。また、小骨や種などを受けるときにも便利です。懐紙を使いこなす習慣は、さまざまなシーンで役立つので、身につけておくとよいでしょう。
お酒を飲めない人もI杯目はいただく
お酒は飲めなくても、―杯目は断らずにいただくのが礼儀。杯は左手にのせて右手を軽く添え、お酌をするときは、徳利の胴を両手でもち、ゆっくりつぎます。日本酒は手酌は避け、自分の杯が空になったら周囲の人にお酌を受けます。お酒を断るときは、杯に手でふたをするようにしましょう。
[懐紙や杯の扱いかた] |
日本料理のはしの扱いかた
はしは右手で取り両手でもち上げる
はしを取り上げるときは両手で行います。右手で取り上げたら下から左手を添え、右手でもちかえます。もつ位置は、真ん中より少し上が適当。
[はしの取り上げかた] |
食事中のはしは はし置きに置く
食事の途中ではしを置くときは、はし置きの上にはし先を3センチほど左に出して置きます。はし置きがない場合、折敷の左縁から3センチほど出して置くか、千代結びや二つ折りにしたはし袋を、はし置き代わりにします。はしを置くときは、両手を添えるのが基本です。
[はしづかいのタブー]
はしづかいは和食の基本です。最低限のマナーとして知っておきましょう。
渡しばし | はしを器に渡して置くこと。 |
さぐりばし | 料理にはしを突つ込み、食べ物を探ること。 |
刺しばし | 料理をはしで突き刺すこと。 |
寄せばし | 器をはしで引き寄せること。 |
握りばし | はしを握つたまま、片手で器をもつこと。 |
メモ はしの正しい使いかた
はしの正しい使いかたは、礼儀正しく見え、同席者にとってもよい印象を与えます。少量ずつを口に運ぶと、より美しく見えます。
食事中はおもに上のはしだけを動かし、3本の指で開いたり閉じたりして食べ物を挟みます。
また、割りばしを割るときは横にしてもち、上下方向に割ります。ささくれが気になるときは手で取りましょう。
日本料理の器の扱いかた
小皿は手にもっていただく
日本料理では、手のひらにのる器類は手にもっていただくのがマナーです。お造りを食べるときは、しょうゆの入った小皿を胸のあたりまでもち上げて食べます。テーブルに小皿を置いたまましょうゆをつけ、口に運ぶときにお造りを左手で受けて食べるのは、手を汚すことになり、見た目にも美しくないので避けましょう。
反対に、お造りやてんぷらが入っている大きい器や、焼き魚の皿、大きなどんぶりはもって食べてはいけません。
器をもつときははしを置いてから両手で
器をもつときは、必ず両手でもち上げます。そして、左手の親指を除いた4本の指の上に器をのせ、親指を器の側面に添えてから、右手を離します。はしをもっている場合は、いったんはしをはし置きに置いてからにしましょう。
ふたつきの椀は、左手を椀の側面に添えて、右手でふたをつまみ、手前にずらすようにしてあけます。ふたの内側についた水滴は椀のなかに落とし、上向きに返して右横に置きます。食べ終えたら、ふたは少しずらした状態で戻します。裏返して重ねるのは、塗りの器を傷つけるのでやめましょう。
汁をこぼさないように左手を受け皿代わりに添えるのも、手を汚しかねず、器をもつか、懐紙などで受けるようにします。
中華料理のマナー
円卓は右回りが基本
円卓では、入り口からもっとも遠い席が主賓の席(上座)となります。回転台を右まわりに回すことから、その左隣が2番目、右側が3番目の席となります。目上の方を上座に、夫婦やカップルで参加の場合は、女性が上座に座ります。ただし、小さな子どもがいる場合は、大人の間に座らせるようにします。
中華料理は多くの場合、回転台のついた円卓を大人数で囲んでいただきます。料理は大皿で出され、各自で取り分けます。
出された料理は主賓が最初に取り、回転台を時計と同じ右まわりに回して次の人が取ります。ただし最初の料理だけは、全員が取り終わってから、はしをつけます。
取り皿は、基本的に料理ごとにかえます。遠慮せずに新しい皿を使いましょう。
[中華料理のタブー]
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立食パーティーのマナー
必要のない荷物はクロークに預ける
立食パーティーの会場には、荷物を置く場所がないので、大きな荷物の場合は、小ぶりなバッグに必要なものだけを移し、必要のない荷物は、クロークに預けましょう。
会場を自由に移動できる立食パーティーは、交友関係を広げるチャンスです。多くの人との会話を楽しみ、積極的に参加しましょう。
[グラスと皿のもちかた] |
ひと皿に盛る料理は少量を3品までに
メインテーブルの料理は、オードブルから取り、メインディッシュ、デザートの順でいただきます。料理は何度取りにいってもよいので、1枚の皿に山盛りにせず、少量を数回に分けて取ります。
ひと皿に取る料理はせいぜい3品までにします。ただ、ソースがたっぷりかかった料理などは、―品だけにしたほうが味も混ざらず、見た目もきれいです。また、取り皿は使い回さず、そのつど新しい皿を使いましょう。
料理は各自で取るのが基本ですが、だれかにもっていく場合は、ひとり分を1枚のお皿に盛ります。大量に取って仲間で分け合ったりするのはマナー違反。料理を取り終えたら、ほかの人のじゃまにならないようにメインテーブルから速やかに離れましょう。
立食ティーのタブー
会場のいすはゆずり合って座る
パーティーの会場には、足を休めるためのいすが用意されています。疲れたら、腰を下ろして休んでかまいません。ただし、いすの数は人数分より少ないことが多いので、荷物を置いて席を占領したり、長時間、座り込んで食事をするのは避けましょう。
食べ終えた皿はサイドテーブルへ
食べ終えた皿は接客係に渡すか、サイドテーブルなどに置きます。重ねて置くのは皿を傷つけたり、割れる恐れがあるので避けましょう。
食べ残しがあるときは、皿の上に紙ナプキンを置いておけば、食べ終わったという印になり、接客係が下げてくれます。
[立食パーティーのタブー] |
テーブルマナーQ&A
Q レストランで料理を分け合うのは、マナー違反でしょうか?
A フォーマルな場では、やめておきましょう
皿に盛られた料理は、それぞれ別の料理です。親しい仲であってもフォーマルな場では、お互いの皿の料理を交換することはやめましょう。例え、自分たちがよくても、その店の格を下げてしまうことにもなりかねません。
基本的に「相手の料理を食べたい」と思うのは、はしたないこととされています。外食の際は、店の雰囲気や同席者との関係をわきまえて、節度ある行動を心がけましょう。家庭的な雰囲気のレストランだったり、同席者が身内のような関係であれば、だいじょうぶな場合もありますが、判断に迷ったら、避けたほうが無難です。
Q 食事中にトイレに行きたくなったときはどうすればよいでしょう?
A 相手に断り、さりげなく中座しましょう
食事中の中座は、同席者に対して失礼になるので、基本的には、トイレや化粧直しは、食事の前にすませておくのがマナーです。特に、コース料理をいただくときは注意しましょう。
そうはいっでも、がまんできないのが生理現象です。そんなときは「ちょっと失礼します」と言って席を立ちます。細かな理由を話す必要はありません。
Q レストランで写真を撮りたいときは許可を取る必要がありますか?
A 勝手に撮らず、店の了解を得てからにします
シャッターの音やフラッシュなどで、ほかのお客さまの迷惑になることがあります。写真撮影は、店の人の了解を得てからにし
ましょう。
また、何かの集まりに招がれた場合は、主催者に許可を求めます。勝手に撮影するのは、主催者に対して失礼になります。個室などを除いては、公共の場であることを忘れないようにしましょう。
冠婚葬祭早引き事典シリーズ
① 教えて 祝儀袋の表書き
② 喜ばれる 中元・歳暮の贈り方
③ バッチリ決める!訪問のマナー
④ 大切なお客様の おもてなし
⑤ おいしくいただくテーブルマナー
⑥ 『手紙の書き方』これで解決!
⑦ これで安心!結婚式に招待されたら!
⑧ 仲人を頼まれたら
⑨ 婚約・結納のしきたり
⑩ 結婚披露宴のプランニング
⑪ 結婚式挙式のプランニング
⑫ 出産から成人まで!わが子のお祝いごと
⑬ 大切にしたい人生の記念日・お祝いごと
⑭ 暮らしの歳時記
⑮ お葬式参列のしきたり
⑯ ご臨終!突然「遺族」になったら
⑰ 仏式のお通夜・お葬式
⑱ 神式・キリスト教式のお葬式
⑲ 終活・生前にしておきたいこと
⑳ お葬式 Q&A よくあるご質問
㉑ お葬式が終わってからのこと
㉒ お墓と納骨のこと
㉓ 四十九日・年忌法要の行い方
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