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実録 急性心筋梗塞にご注意! ~早めの対応が命を救う~

急性心筋梗塞

目次 Contents

緊急ドキュメント!急性心筋梗塞ストーリー!

ある日、胸の圧迫感を覚え、病院へ駆け込み、緊急手術を受け一命をとりとめた59歳男の体験談です。ぜひ参考にしてください。

前兆

  1. 2~3年前ぐらいから、たまに胸中央部あたりが「チクッ」とする感じがあった。
  2. もともと暑がりだったのに、不思議と「寒い」を連発するようになっていた。年のせいだと思っていた。
  3. 肩凝りとは無縁だったが「肩がガチガチだ」ともらすようになっていた。
  4. 妻から「最近、いびきをよくかいている」と言われ、いびきアプリで計測してみると、確かに大きな鼾(いびき)をかいていた。

発症から救急搬送そして治療まで

最悪の事態に至らずにすんだ 今回のポイント

  1. 親や叔父も急性心筋梗塞で倒れた経験があり、自分も心臓は注意が必要との自覚があった
  2. 発症後、自分で血圧を計り、異常値であることを確認した
  3. 夜間ではあったが、近くの病院へ診察をお願いしてみた。(救急車を呼ぶべきであったという反省でもある)
  4. ラッキーだった!(これに尽きる!皆様に感謝!)

心筋梗塞とは?

国立研究開発法人国立循環器病研究センターのホームページを参考にして、急性心筋梗塞をご説明します。

心臓は1日に約10万回、生涯休みなく拍動するポンプで、このポンプを動かすエネルギー源が「冠動脈(冠状動脈)」です。心臓があたかも冠をかぶったように、この動脈が心臓の表面を流れているので、こう呼ばれていますが、冠動脈が心筋の細胞に栄養をあたえているから心臓は動くのです。
年をとるにつれ、この冠動脈の血管壁にコレステロールがたまり、動脈硬化が進むと、血管の内側が狭くなります。<図1>にその様子を示しました。
血流が不十分になるほど狭くなると、心臓を動かす血液が不足する「心筋虚血」になってしまいます。虚血状態になると、心臓から発するSOS信号として、胸痛か胸の圧迫感を感じるようになります。これが狭心症です。ただし、この症状は長くても15分以内に消えてしまいます。
冠動脈がさらに狭くなって「完全にふさがって血液が通じない」ままになりますと、その部分の心筋細胞が壊死して、症状も長時間続くことになります。この状態を急性心筋梗塞症と呼びます。
よく「虚血性心臓疾患」といいますが、これは狭心症と心筋梗塞症をまとめた呼び名です。

国立研究開発法人国立循環器病研究センターHPより

冠動脈(冠状動脈とも呼びます)は心臓をかんむりのように覆っています。狭心症の場合、動脈硬化で血管内が狭くなっていますが、心筋梗塞はさらに血栓(血液の固まり)ができて閉塞し、血流が途絶えた状態です。

怖い心筋梗塞 その予防法は?

国立研究開発法人国立循環器病研究センターのホームページを参考にして、その予防法を挙げてみます。

狭心症や心筋梗塞症の治療は動脈硬化を完治させるわけではありません。病気にならないためには、動脈硬化の進行を予防することが大切です。それには危険因子と呼ばれる因子の除去に努めることが重要です。
禁煙、塩分・糖分・脂肪分のとりすぎに注意し、バランスのよい食事をして、高血圧症・糖尿病・高脂血症を予防すること、適度な運動(毎日適当な距離を歩く習慣をつけて下さい)、気分転換を図り、ストレスを避け、規則正しい生活を送ること、血縁の方に心筋梗塞症や狭心症の方がいれば、特に長年の悪い習慣を改める必要があります<表2>。
また心筋梗塞症は過度の疲労や緊張、暴飲暴食、天候の急変などをきっかけに生じることが多いので、それらを避けることが大切です。胸痛があったときにはすぐに医療機関に相談して下さい。

狭心症・心筋梗塞の予防

心筋梗塞にかかりやすい人

国立研究開発法人国立循環器病研究センターHPより

 

それぞれの予防方法について簡単に説明しましょう

    1. 禁煙する
      たばこの煙には多くの物質が含まれ、特に循環器ではニコチンや一酸化炭素の影響が大きいと言えます。また血管の内皮にも影響し、血管収縮、血液凝固、動脈硬化をもたらします。また、たばこを吸いますと血圧が上がり脈拍が増えます。たばこの煙は、そばにいる方にも間接的に悪い影響を与えます。

      国立研究開発法人国立循環器病研究センターHPより

    2. 塩分・糖分・脂肪分を取り過ぎない・バランスのよい食事をとる
      欧米に比べて、これまで心筋梗塞症や狭心症が少なかった大きな理由の一つに食生活の差があります。伝統的な和食の良さが見直されています。国内にも長寿県があり、代表的なのは沖縄県です。沖縄には伝統的な和食に加え、低塩分で高タンパク食、海草などの食物繊維の多い琉球料理があります。
      朝食抜き、インスタント食品、ファストフードやペット飲料は、今後の平均寿命を縮める源となりそうです。基本的に和食として、食物繊維(海草、キノコ、茎野菜)を多くとり、塩分は1日10g以下に抑え、ミネラルの多いバランスの良い食事にしましょう。大豆製品(納豆、豆腐、豆乳など)や牛乳はよいでしょう。
    3. 適度な運動をする

      国立研究開発法人国立循環器病研究センターHPより

      軽い運動が狭心症や心筋梗塞症の予防となります。具体的には、ゆっくりのジョギング、軽い水泳、ウォーキングなどの持続的な運動を週3~4回30分以上、可能なら毎日30分程度すればよいでしょう。筋トレ、短距離走などの瞬発力が必要な運動は避けて下さい。また早朝や深夜は、冠動脈が日中より収縮していることが多いので避けて下さい。起床後すぐではなく、1時間後ぐらいが適当でしょう。

    4. ストレスを避ける
      性格でタイプAの行動パターン<図5>をとる人に心筋梗塞症の発症が多いことが知られています。このような方は、知らず知らずのうちにストレスを受けています。
      精神的・肉体的ストレスがかかりますと<図6>のように、血液中のコレステロールが上昇して動脈硬化が進行しやすくなり、また血中の交感神経系ホルモンが増え、血圧が上昇して冠動脈内皮の傷害が生じやすくなり、心筋梗塞症の引き金となります。『焦らず、怒らない、明日できることは今日しない』という精神で、のんびりと着実な生活リズムをつくりましょう。<図5>

      国立研究開発法人国立循環器病研究センターHPより

      図6

      国立研究開発法人国立循環器病研究センターHPより


結局 努力しても限界がある(個人の感想です)

私は、毎年の定期健診で、総コレステロール・中性脂肪が高い、アレがダメ、コレがダメといった指摘を受けてきました。保健師さんにより、食事指導・メタボ予防指導も再三受けてきました。ただ、もともと「うすあじ」「肉よりも野菜と魚が好き」「タバコ吸わない」「酒 あまり飲まない」「人並み以上運動」など、もはや『改善することろがない優等生』でした。危険因子としては「ストレス」と「夜遅い食事」ぐらいはありましたが…。

それでも、結局、急性心筋梗塞にはなってしまったのです。予防のための努力だけに慢心することなく、「いつかは心筋梗塞や脳梗塞に倒れる日が来るから油断することなく予兆を発見してやるぞ」ぐらいの気概が、ちょうどいいのではないかと思います。

皆様、お大事になさってください。

 

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